こんにちは、秋桜(こすもす)の梶山です。
今回は秋桜通信でもご紹介させていただきました、ボディメカニクスについて研修を行いましたのでご紹介させていただきます。
ボディメカニクスとは、「body=身体」と「mechanics=機械学」の造語で、人間が動作するときに骨や筋肉、
関節が相互にどのように作用するかといった力学的関係を活用したものです。
ボディメカニクスを活用すると、最小限の力で身体介助をすることができますので、介助する側・される側双方の身体的負担を軽減できます。また、ボディメカニクスを身につけておくと、お仕事としての介護だけでなく、育児や家族の看護や介護にも役立ちます。
ボディメカニクスは、いくつかの原理から成り立っています。
①支持基底面積を広くする
体重を支えるために必要な床面積を「支持基底面」といい、これを広くすることで介助する際の安定感が確保できます。
足を揃えて直立したときより、肩幅くらいに両脚を開いた姿勢の方が安定するのはこのためです。
介護のお仕事の場面では、介護職員が両足を前後・左右の対角線上に大きく開くことで安定感をアップさせています。
②重心の位置を低くする
支持基底面を広くし、膝を曲げて身体の重心を低くすると、安定感がよりアップします。これは介助する側の腰痛予防にもつながります。
③重心の移動をスムーズにする
重いものは一旦持ち上げてから移動させると、重力の影響を大きく受けて重く感じてしまいます。そのため、移動介助の際にはなるべく持ち上げないで、水平方向にスライドさせるようにすると楽に動かすことができます。
④てこの原理を使う
支える部分(支点)・力を加える部分(力点)・加えた力が働く部分(作用点)の関係を利用すると、小さい力でもしっかり支える介助ができます。例えば、自分よりも体格の大きな要介護者を介助する場合は、要介護者の膝や肘を支点にして遠心力を利用すれば、サッと上体を起こすことができます。
⑤身体を小さくまとめる
同じ重さであれば、大きいボールより小さいボールの方が動かしやすいのと同じで、身体介助でも、要介護者に腕や膝を曲げてもらい、身体全体を小さくまとめてもらうと楽に介助できます。
本日の学びも利用者様の日々のサポートに役立てさせていただきます。
笑顔と安心 ~あなたらしく・あなたとともに~
秋桜グループ 梶山 夏樹